同室の患者の見舞客の声がうるさくてスリッパを投げつけた知人の話

術後の患者さんを見舞う方に、
ぜひ知っておいていただきたい事柄を詠んでみました。

 

ヒビくんです!術後はとにかくなにもかも!見舞いは小声で足音立てず

 

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息子の病室を訪れて、
開口一番「うーしー(息子)、具合はどう?まだ痛む?」と声をかけると、
決まって「しーっ!」と激しく怒られるので、そのときは
(せっかくお見舞いに行ったのに最初のひとことがお叱りの言葉だなんて・・・)
と思ったりしたのですが、あとでよくよく話を聞くと、
手術後の数日は麻酔が切れると激痛、腸閉塞で激しい吐き気と腹痛・・・で、
人の声でさえも体に響くとのこと。

 

そのため、うーしーは(自分はすでに回復したものの)、
他の患者さんも同じ思いだろうと配慮して、
あまり大きな声を出さないように私に注意してくれたんですね。

 

病室のベッド周りが狭いので右側から左側に移動するだけでも、
私の手足がベッドの柵やマットに触れたりするのですが、
うーしーが手術して間もない数日間は、
そういうちょっとした振動も、
ひとつひとつがとてもこたえるようで、
そのたびに「急がないで落ち着いてゆっくり移動してほしい」
と、何度も強く注意されました。

 

ですが、さすがに50代も後半に差し掛かると、
ひょいひょいと身軽だった若い頃と違い、
狭い場所で不自然に体を動かすと、
「おっとっと」ってよろけちゃったりするんです。
で、また怒られる・・・みたいな^^

 

普段は冷静で穏やかで優しいうーしーなので、
あまり、感情的になることはないんですが、
そのときはきっと、口には出さないけど、
すごく大変だったんだと思います。

 

ですが、こういうことって、
経験しないとなかなか理解できないです。

 

先日、胃がんで胃を半分切除した
私の仕事先の知人にも似た話を聞きました。

 

同室の患者の見舞客の声がうるさくてスリッパを投げつけた知人の話

 

(以下、知人の話↓↓↓)
手術後、看護師さんがにこやかにやってきて
「じゃ、麻酔を抜きますからね~」と言うので、
「はーい。わかりましたー」と明るく笑顔で応えて
背中から麻酔の管を抜いてもらったところ、
その後、耐えられないぐらいの激痛が襲ってきて
「死ぬ思い」だったそうです。

 

ところがそんな日に限って、
同室の患者さんに大勢の見舞客が
大挙して押し寄せて大声でしゃべるので
「やめてくれー」と心の中で叫び続けていたとのこと。

 

運の悪いことに、その日はその患者さんの退院日。

 

しかもさらに不運なことに、
その患者さんは漁師の親方らしく、
一族郎党が出そろって退院の出迎えに来ていたようで、
病室の前の通路では、威勢のいい漁師仲間衆が携帯電話で、
退院祝いの宴会予約の電話なんかをガンガンかけまくり、
全部筒抜けぐらいの大声なんだそうです。

 

知人(とても穏やかで良識ある紳士です)は苦しくて苦しくて、
さすがに頭にきて、なんとか静かにして欲しいと思い、
その患者さんの方向に向かってスリッパを投げつけたそうです。
(たぶん、静かにしてね、と、注意喚起したかった)

 

ところが、手術後で手足が思うように動かず
入院で筋力が落ちていて、力も全く入らなかったため、
自分の投げたスリッパがほとんど前に飛ばずに
寝ている自分の体にポトンと落ちてきて、
その振動で自分が激痛になってしまった。

 

・・・だけでなく、誰かに見られたら
「ただの変な人」にしか見えないので、
思わずおおいに人目を気にしてしまったとのこと。

 

話しぶりが面白かったので、私達、打合せメンバーは、
皆、爆笑してしまいましたが、私は息子の件があったので、
やっぱりそういうものなんだなぁ・・・と、
笑うに笑えない気持ちでした。

 

一見、静かに寝ているようでも、
その患者さんがどういう状態かは、
他人にはわからないんですよね。

 

なので、病室では静かにしましょう。
大勢でお見舞いに行くときは、
デイルームに移動しましょう。

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