(my資料)【手術前日】同意書

手術の前に、ドクターからお話を聞きながらサインした「手術説明・同意書」です。説明の時は、話を聞いたり不明点を質問したりする会話が中心で、あまり文面の細かいところまで読めませんでしたが、今回あらためて文字起こしをしてみると、わかりやすい言葉でやさしく書いてあり、とても丁寧に感じました。

たぶん土台となるフォーマットがあって、患者さんに合わせて細部をカスタマイズしているのだと思いますが、この内容に沿って穏やかにかつ冷静に、図を書きながら説明していただきました。

 

 

文字に起こした内容は以下の通りです。

 

手術説明・同意書

患者〇〇〇〇様

あなたの受ける手術は以下のように説明されます。

平成〇年〇月〇日

病院 外科医師 〇〇〇〇

同席者(空欄)

 

 

病名、病状:潰瘍性大腸炎(中等症)

手術が必要となる理由:内科的治療抵抗

原因は現在のところ不明で、根本的な治療法はありません。

1.並存疾患(空欄)

2.手術名とその内容

腹腔鏡下大腸亜全摘、直腸粘液瘻増設、回腸人口肛門増設術

 

今回の手術は3期分割手術の1期目の手術であり、最終的には大腸全摘、回腸嚢肛門(管)吻合術を目指します。3回に分ける理由は、現在の患者様の状態では(1)下部直腸の高度の炎症(2)大量のステロイドの使用(3)活動性の炎症に伴う栄養状態不良などの影響により回腸嚢肛門(管)吻合術が困難または術後の縫合不全や瘻孔形成のリスクが高いと判断されるからです。

今回は直腸を20~30cm残してほとんどの大腸を切除します。残った直腸は左下腹部腹壁に逢着し、管を挿入して直腸粘液瘻とします。また、便は右下腹部に増設した回腸人口肛門から排泄されるようになります。3期目手術時に閉鎖される予定です。

腹腔鏡手術は、腹腔鏡という一種の内視鏡を用いることで、へその上と左下腹部の1.5cm程度の小さな創と下腹部の約7cm程度の創で行うことができる手術です。平均約4時間の手術尾なります。ただし癒着と炎症が強い場合、途中で回復することになります。

進行癌を合併した場合や中毒性巨大結腸症や穿孔などの重大な合併症を伴っている場合は開腹手術尾を選択することとなります。15cm程度の創で行うことになりますが、手術時間は平均約3時間となります。

 

3.麻酔の方法・内容

全身麻酔により行います。患者様の状態が許せば術中および術後の除痛のため、麻酔に先立ち硬膜外麻酔カテーテルを挿入することになります。

 

4.手術の必要性と手術を受けない場合の経過

内科的に病勢のコントロールできない、あるいは合併症を伴っているために手術が必要と判断されました。手術を受けない場合、低栄養や免疫抑制状態または合併症に伴う様々な問題生ずる可能性が高いと思われます。また、大出血、穿孔、中毒性巨大結腸といった緊急の合併症に対して手術料がなされなかった場合、命に関わる事態が予想されます。

 

5.手術以外の治療方法

1)ステロイド:長期大量の使用は、易感染性、骨粗鬆症、骨壊死などの様々な副作用を生じやすくなるという問題があります。

2)免疫抑制剤:サイクロスポリンなど、有効性の期待できる薬剤がありますが、その反面、長期の運用は免疫抑制状態から肺炎や感染性腸炎などの重大な服採用を生じる可能性があり、注意が必要です。

3)

その他:(空欄)

 

6.手術自体の危険性および考えられる合併症

1)出血:手術に際しては、出血は必ず起こりますが、多くは200~400mlにとどまり、ゆけつがひつようとなることはあまりありません。しかし、腹腔内の癒着の程度、腸管の炎症の程度によっては大量出血となる可能性があり、特に1000mlを超える出血となった場合には、出血性ショック(血圧が保てなくなる)や心不全のリスクが高まりますので、条谷よっては輸血をしなければなりません。また、終了時には確実に止血しエチルにもかかわらず、手術翌日などに遅れて出血する可能性がまれですがありえあmす。止血剤投与などの保存的治療で止血することもありまsが、多くは再手術による止血が必要となります。

2)腸閉塞:大腸亜全摘じゅぐとの腸閉塞賞の頻度は15%程度といわれています。術後の癒着や腸管麻痺によって起こり、1~2週間以上の絶食あるいは波奈から挿入したチューブによる減圧が必要となります。手術直後の腸閉塞はこうした保存的治療で改善することが多いですが、時に再手術を要することもあります。

3)感染:創や腹腔内に膿瘍を形成することがあります。頻度は20%程度と報告されています。膿を体外に出す処置が必要であり、創を開放したり、超音波ガイド下に穿刺を行ったり、場合によって再手術が必要となることがあります。

4)多臓器損傷:まれに近接する臓器(尿管、十二指腸、脾臓など)を傷つける可能性があります。修復が必要となりますが、腹腔鏡手術の場合、開腹手術に行こうとなる可能性があります。

5)その他の全身合併症:狭心症、不整脈、気管支喘息、肺炎、肺塞栓、脳出血・梗塞、術後一過性精神変調など

 

7.術後の予想される経過と予後

手術直後数週間は大量の水様便となり、水分と電解質を喪失しやすい状態となりますので、点滴および傾向による十分は水分電解質及び糖分の補給が必要です。

3~4ヶ月後を目安に2期目手術(残存直腸切除、回腸嚢肛門(管)吻合術、回腸人口肛門増設術)を施行する予定です。それまで直腸の炎症はステロイドの座薬または注腸罪によりコントロールしてゆくことになります。肛門あるいや粘液瘻から血性および脳性粘液の排出が続くことがあります。

最終的に回腸嚢肛門管吻合術が成功し、自然肛門からの排便が期待できる率は95%くらいです。

8.その他

 

(空欄)

 

以上の説明に対し十分ご理解いただけたなら、以下の同意書に署名、捺印を願います。

 

□わかりました。その上で納得して手術に同意します。

□わかりましたが、手術には同意しません。

 

患者 〇〇〇〇 住所 〇〇〇〇〇〇〇〇

代諾者(空欄) 続柄 (空欄)

同席者 〇〇〇〇 住所 〇〇〇〇〇〇〇〇

 

副本(控え)受領しました。

 

署名

 

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